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晴れれば動ける

美術館に入り2日目。ちまちまと照明を直したり、稽古したり、音が出すためのケーブルを買いに走ったり、稽古したり、美術に使えそうなものを探しまわったり。


完全手作り。私のやっていることも、作演出という枠ではない、もはや。美術館の方ともやり取りしたりする。なんだこの、何でも屋感は。こんなはずじゃなかったという思いもあるが、まあ、そういうのを楽しんでいる部分もある。てか、楽しまねば損である、こんなの。


いやぁ、美術とか照明とか、まだまだ気になることは山ほどある。役者のことは役者になんとかしてもらうしかない。取り合えず「噛むな・・・!」と祈るしかない。なんせ朗読だ。朗読のことはよく知らんが(じゃあ演出とかするな)、本を持って読むんだから、台詞を暗記するよりはアレだろうと思う。だったらね、噛むわけにいかんでしょうよ。ね。もちろん別の、表現する上での能力のことは置いといて、ですが。


昼:カレーライスとざるうどん
夕:ラーメン、おにぎり一個、野菜ジュース
夜:ポリンキー、アイス


夜、メシっていうか、おかしじゃん。朝メシを食えなくなってきた。余裕なし。眠くてしかたなし。疲労、ピークの感。

2010年9月29日 23:38 | コメント (1) | トラックバック

瞬き始めました

『瞬き−またたき−』の稽古が始まった。


唐突だが、『亀の気配』が終わり、さっそく次の作業に取りかかったというわけだ。これまで告知らしい告知をしていなかったが、10月の2日と3日に、銀座の若山美術館という素敵な空間で、朗読と劇の公演を行うのだ。私は『亀〜』に引き続き、作・演出を担当します。って、もう10日ほどしかないんだけどね!鋭意執筆中!


この公演、ブルドッキングヘッドロックの深澤千有紀が言い出しっぺなのである。その辺の顛末は、『瞬き−またたき−』ブログをご覧いただければだいたいお分かりいただけると思うので、ここでは割愛するが、なんせ劇団員が元気なのはよいことなので、出来る範囲で協力しようということで、今回は参加させていただいているのだった。


朗読劇など作ったことがないので、世の中のまっとうな朗読劇とは異なるものになってしまうかもしれません。その辺はどうかご勘弁ください。私なりに、本を読み、劇をする様を作るのです。私と出演者のみんなが持ち寄った世の中のちょっと、あるいはだいぶ魅力的な書籍から、とくに「女の人」をテーマに一部を抜粋して、朗読します。に加えて、私の書き下ろし脚本を演じてもらいます。おそらく、1時間、いっても1時間15分くらいの、軽い気持ちでご覧いただけるものにする予定です。いつも長い!ケツが痛い!と言われる私ですが短いのだって書けなくはないことをこの場を借りて立証する所存です。普段のブルドッキングヘッドロックの公演とも違う、珍しい公演になればいいなと。なので、皆さんにその目撃者になっていただけたらいいなと。思ってます。よかったらどうぞ。


美術館(と言ってもほんとにコンパクト!)をご覧いただくだけでもなかなかのもんです。


どうでもいいが、たまぁにオデコがこる。で、ゴリゴリ指の骨でやってやると超気持いい(北島、古)。で、数時間後にはオデコがなんかにぶつけたってくらい痛くなってる。なんなのか。あんなに気持よかったのに。そもそもおでこがこるとは。


22日の食事


朝:ヨーグルトに伊予柑ゼリー(久しぶり)
昼:行きつけの喫茶店の「おろしハンバーグ定食」コーヒー付き
夕:水、コンビニのおにぎり2個
夜:ハイボール、生レモンサワー、居酒屋の料理をちょっとずつ
帰宅後:アイス


アイスってどうしたらやめられるの?

2010年9月22日 23:51 | コメント (3) | トラックバック

次への一日

夕1(打合せ):コーヒー
夕2(総会):マクドナルドの月見バーガー、ポテト、ゼロコーラ
夜1(打合せ):コーラ
夜2(帰宅後):野菜ジュース


打ち上げを終え、早朝帰宅、寝て起きたらさっそく次の仕事。


新宿でとある打合せというか、なんだろう、話を聞く。魅力的な話だった。なんとか前に進めていけたらと思い、軽くお話と約束を交わして切り上げる。


で、次はブルドッキングヘッドロックの総会に駆けつけ、とあるプロジェクトについて話す。これもいよいよ本格的になって来た。年末の「嫌な世界」に絡めて、楽しげなことがどんどん起きる予定だ。よろしくお願いします。


しかし、今日は水っぽいものしか摂取してないな。打ち上げの次の日なんてこんなものだが、よくやってるよほんと。明日はもう少し食事っぽい食事をとろう。で、連日の公演とたまった仕事のおかげで、ちょっとダメになりかけていた朝型生活に、もう一度戻そう。その方がキッといろんなことが効率よく進む。


で、明日から次のアクション。年を越すまで息継ぎなしなんじゃないか?もしかして。

2010年9月21日 23:30 | コメント (0) | トラックバック

亀よさらば

『亀の気配』が終了しました。ありがとうございました。もう、各方面に感謝するのは、いつもいつものことであらためて言葉にするのもどうかとも思いますが、いつもいつも言葉にすればいいのでしょう。思ったことなのだから。ご来場いただいた皆様も、本当にありがとうございました。狭い客席で長い芝居、観る方も大変だったと思います。


「大変だった?」と観に来てくださったナイロンの先輩方からよく聞かれました。そういう時は、必ず「大変でした。」と答えました。「でもすごい楽しいス」は、言わずに飲み込みました。そこはちょっと、僕だけの喜びとして独り占めしておきたかったからです。


楽しいにこしたことはない。大変なのは、もう、どこ行ったってなにやったってあることだし、だからどんな状況でもまずは楽しまねばと思います。今回の現場もそう思って臨みました。役者陣の胸に期する思いと、スタッフ陣の誠実な仕事のおかげで、さほど苦心することなく、むしろおおいに楽しむことができました。ここんとこそんな現場ばっかりな気がします。幸運なことだと思います。


僕も人のことはまったく言えないですけど、若い人たちの勝負はここからだと思います。ヒリヒリするような状況がこの先いっぱいあることでしょう。結果を出すのはもちろんとして、それをなるべく軽やかに乗り越えてみせられれば、周りが「お。」となることでしょう。だからこれからも楽しく、喜びを感じながらやってってください、と願います。


さらば、亀。また作れて本当によかった。かつての、死にそうな思いで書いた日々が、こういう形で報われるとは。だからこそ、書くことに気は抜けないと思います。思えば、ブルドッキングヘッドロックで初めて自分が出演しないことを決めた作品でした。つまり、作家として本気でやっていくきっかけになった作品です。ナイロンで作・演出のお仕事をするにあたって、この作品を選んだというのは、必然だったのかもしれません。いつ読んでも恥ずかしくない、どの時代でもしっくり来る、そんな普遍的な作品をこれからも作っていけたらと思います。


ふと、昔はどんなこと書いてただろうと思い、2006年2月23日、タイトル「いよいよだ」の記事を読みました。そこにはこう書かれていました、と言うか私が書いたのですが。


“ぜひご覧いただきたい。先に繋がるであろう、ブル史に残る一作を見逃すなかれ。”


ほんとにちょっと繋がったね。よかったね、昔のオレ。というわけで、また。劇場で。

朝:葡萄ジュース
昼:ちくわ天うどん
夕:カフェオレ、チョコパン、バターパン、オレンジジュース
夜:韓国料理、ビールをいっぱい、
2次会:ハイボール


2010年9月20日 23:08 | コメント (1) | トラックバック

亀7/8ステ目

公演5日目。昼の回を見て、後半30分の出演者の意識がだいぶ平板になっていることに気づく。物語に乗っかっているだけで、いまいち一個一個の行動や発言が魅力的でないのだ。これはいけないと思った。ただでさえ長い芝居なのに、終盤で役者が先に緊張感を切らしてしまっては、体感時間はおよそ3倍半だ(テキトー by篠原)。昼夜の間に出来る限り修正した。で、夜の公演。グンとよくなった。初日の緊張感をもう一度、と望むのは酷というものかもしれないが、公演も終盤にきて持ち直せたのはよかった。入り方ばかり気にして、終わり方がおろそかになっていたのではないか。要は、始まりから終わりまで、いつ何時だって気を抜いていい瞬間なんてないということだ。明日は9ステ目。と言うか千秋楽。

朝:アセロラジュース、ウィダーインゼリー
夕:肉の乗った弁当
夜:ビール2杯、ウーロン茶、ちょっとした食い物、蕎麦一枚


2010年9月19日 23:46 | コメント (0) | トラックバック

亀5/6ステ目

公演4日目。今日も2ステージ。そろそろ目に見えて疲れが出てきている。若さで踏ん張ってほしいが、それすら振るえなくなって来ている様子か。やはり昼の回が少し重い。明日はダメ出しを控えて、ウォーミングアップの時間を多く取ろうか。夜の回は、昨日同様、昼夜の間の修正がきいて、少々立て直す。しかし、どうやら制作サイドで空調の調節を変えてしまったらしく、ゆえに終盤暑さに朦朧としたという感想を漏らす方がちらほら。申し訳ない。制作も試行錯誤しております。

朝:アセロラジュース
昼:麻婆豆腐定食
夕:コンビニのネギトロ巻き
公演中:楽屋のケータリングをちょいちょい
夜:豚しゃぶ、〆の雑炊とラーメン、ビール、マッコリ


夜、スタッフ陣と食いまくる。

2010年9月18日 23:48 | コメント (0) | トラックバック

亀3/4ステ目

公演3日目。今日から3日連続の2ステージ。ここからが地獄だきっと出演者は。昼の回はどうもまったりしていた。目が覚めてないというか、開演前の準備が不足していたのではないか。夜の回は、昼終了後のダメ出しでだいぶ修正できて、上演タイムも縮まり、観客の反応もタイトに返ってきて、見ていても心地よく、やってる方もちょっと楽そうだった。役者それぞれの最初の入り方がいいと、その後もうまく乗っていける。入り方がぼんやりしてるとずるずるいく。顕著だ。


朝:コンビニのカフェオレ
昼:差し入れのまい泉(カツサンド)を数個
夕:かけ蕎麦、ミニ豚丼
公演後:楽屋にあったカレーパン
夜:天下一品のラーメン、半ライス

2010年9月17日 23:51 | コメント (0) | トラックバック

亀2ステ目

公演2日目。公演後の感想としては、やっぱり初日の緊張感て凄いねということか。なにしろ今日の方が、丁寧でいい部分もありはしたが、鮮度というのかね、そういうのがグンと落ちたように見受けられた。まだ二日目やぞ。こりゃダメだしが細かくなりそうだ。

昼:コンビニのカフェオレ
夕:玉ねぎの天ぷら入りうどん
夜:ビール、ハイボール、ちょっとしたつまみ、
帰宅後:ヨーグルト

2010年9月16日 23:54 | コメント (0) | トラックバック

嫌な世界と亀の気配

『亀の気配』が初日を迎えた。いつもならもよおす開演前の吐き気も無く、つつがなく、とはさすがに言えないけども、なんせなんとかかんとか無事に幕を開けることができた。


いい感想もたくさん聞いたが、感想を言わずに帰った人はいい感想じゃないから言わずに帰ったんだろうとも想像され、だから残念ながら満面の笑みとまではいかない。まあ人様がどんなことを言おうが、結局のとこ私が不満足なら不満足なので、いずれにしろまだまだこれからということなのだが。


明日はまだ比較的芝居を調整する時間がある。それでもだいっっっっっぶ少ないが。明後日以降なんて、ずっとマチネがあるから、どうやってダメ出しを伝えたもんか、と悩ましさは尽きない。


で、亀の気配の折り込みチラシの中に、『嫌な世界』のチラシが。ついに、ついに、ついに、ついに、ついに!情報解禁ダァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!


渾身の新作であることはもちろん、ここんとこめんどくさくてやってなかったイベント的なるものも開催されますので、要チェック。クリスマスに来ていただければ共にクリスマス気分を、おおみそかに来ていただければ共に年越し気分味わえようというものです。


お待ちしています!!!


あっとアレだ、


朝:リンゴジュース
昼:メンチカツの弁当
終演後1:夕方食うはずの弁当
終演後2:ビール、ラーメン、餃子


やはり初日だ。酒を飲まずにいられない。

2010年9月15日 23:30 | コメント (2) | トラックバック

場当たりの日

場当たり(テクニカルなリハーサル)の日の記憶も、もうぼんやりだ。さすがに昨日よりは焦っていた気がする。以下、その日にメモしていたもの。


朝:蒟蒻畑のウィダーインゼリー状のもの
昼:劇場で弁当
夕:劇場で弁当
夜:コンビニのパスタ、野菜ジュース、プリン


食ってしまうなぁ。夜を抜けたら、一気に行くんだがなぁ。まあ、今は甘やかしていい時とする。そうやって35年変らないわけだが。


ここでもまだ自分の体重を気にするのんきな自分がいる。ちょっと!明日初日だよ、大丈夫?!

2010年9月14日 23:25 | コメント (0) | トラックバック

小屋入りの日

9月13日のことを、9月13日づけの記事と記載する。やっと普通の時間軸に戻る。といってももはや記憶がないから、当時メモしていたものを垂れ流す。


朝:駅でリンゴと小松菜のジュース
昼:劇場でシャケ弁当
夕:劇場で酢豚弁当
夜:野菜ジュース、アイス


劇場入るとアレね、食っちゃうね。弁当用意されてるから。というわけで夜は野菜ジュース。別に無理はしてない。ただ空腹でなかったから。ほんとはよくないんだけどね夜に飲むの、カロリーそこそこあるし、野菜ジュースって。本当の問題はやめられないアイスの方だけど。


と書いてあった。意外と緊張感がないのな、この時の私。

2010年9月13日 23:40 | コメント (0) | トラックバック

始まったばかり

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上田結。うえたゆいさんは、海老澤くん同様、キューブの人であり、助っ人として今回の作品に参加してもらった女優さんなのだった。彼女とも面接をした。考えに考えて、納得ずくのキャスティングにすべく、二度も面接をさせていただいた。なにしろ舞台未経験だった。それが、私の中の最大の不安だった。二度目に面接して、少し本読みをさせていただいた。稽古みたいに、あーしてみてこーしてみてと指示をした。彼女は、真剣に私の話を聞き、必死に演技で応えてみせた。年齢と、あと舞台をまだ知らないということを考えれば、ずいぶんとハードルの高い要求をハナっからしてしまったと思っている。それでもなんとかしようとしてくれているその姿勢は、間違いなく信用に価すると思えた。ので、出演をお願いした。いや、私が上田ぐらいの歳の頃を考えると、ほんとに上田は偉いと思う。20代前半の私なんて、あれこれ自分の中に言い訳を見つけて、なんとかして自分を守ろうとしたもんだ。ところが上田はいくらでも私の演出に打たれる。劇団員ならまだわかる。劇団とはそういうもんだからだ。でも劇団員でもないのに、劇団の仕組みの中で踏ん張った。きっと大変だったろうに、最後まで諦めることがなく、稽古も終盤、いよいよ役と自分の折り合うところを見つけてみせ、客前ではさらにグーンと変化してみせてくれた。「亀の気配」に登場するキャラクターには、思い入れの強いものが多い。彼女の演じた鬼久保カガミもまたその一人だ。残念ながら、初演でカガミを大好演した吉田真紀という女優は演劇の世界から去ってしまった。今はきっと別の職業で人生を謳歌しているだろう。今や、カガミを演じられる女優さんは上田だけである。その点においても、私の期待は大きかった。個人的な思い入れで申し訳ないが。様々な経験を積み、世間がさらに上田に注目をするようになった時、初舞台のことをほんのり思い出してくれることがあったなら、こちらとしてもありがたい。彼女は、今始まったばかりだ。


9月12日のメシ


朝:ウィダーイン
昼:コンビニのカレー、コンビニのフライドチキン、野菜ジュース
夕:トースト、アイスカフェオレ
夜:ラーメン、肉の入った飯、チーズ味の菓子


食欲があるような気がして、食ってみるとちっとも入らない。そんな状態。なので、食った後に残るのが不快感という、不幸。ラーメンも、肉の入った飯も、うまかったような気がするのにちーっとも楽しくなかったのだった。明日はちゃんとする。


と記録していたが、その後もさほどちゃんとはしていない。

2010年9月12日 23:43 | コメント (0) | トラックバック

オリジナル

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海老澤健次。えびさわくんは、ナイロン100℃の若手ではなく、キューブという、ナイロンの公演の制作を請け負ってくださっているプロダクションの、所属若手俳優さんである。今回、ナイロンの若手に眼鏡太郎を加えた10人だけでは、作品の構成上、出演者が足りなくなる恐れがあったので、キューブからも助っ人を出してもらうことになり、結果、海老澤くんと一緒に仕事をすることになったのだった。出演を決定する前に、キャラクターを見極めるべく面接のようなことを行ったのだが、その際には、今現在私が認識しているほどの独特のキャラクターだとは、思いもよらなかった。つまり今、彼は座組みの中でもとりわけ異彩を放ち、とりわけムードを作ってくれる、まさに無くてはならない存在でいてくれているのだが、初対面の時、彼はそういう気配をさほど表に出すこともなく、行儀の良い、強いて言うなら、ずいぶんはっきりとした顔立ちのお兄ちゃん、という程度にしか、私に認識させないように、なんかアレしていたのだった。ところが、出演が決まり、稽古場で徐々に彼が露にするご自身の個性は、最初の私の印象をすっかり凌駕し、“おい、なんか変だぞこいつ”と遠慮もなく言えるほどに突出していったのだった。結果、彼は「亀の気配」の中でもとびきりクレイジーな役を演じることになったのだが、なるほど私の“こいつならできそう・・・”という奇妙な感覚と、彼の徐々に自分を露にするその強かさとは、とても「亀の気配」的で、つまり、彼は出るべくしてこの作品に出たのではないかと強く思うのだった。おそらく誰しもが出来る役ではないだろう役を、今回はとても軽やかにこなしてくれた。この先も、そういう役者さんであってくれたらと願う。若い男性俳優さんを、イケメンと言うおおざっぱな括りで認識しようとする昨今のムード。本人の強い個性で、そこから頭一つも二つも飛び出していただけたら、こんな痛快なことはない。彼はオリジナルだ。


11日のこと。


昼:ビビンバ丼
夕:おにぎり2個、からあげ、ゆでタマゴ半分
夜:ラーメン、白飯、アイス


2010年9月11日 23:59 | コメント (0) | トラックバック

おお、サイコ

9月17日の劇場より。


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菊地明香。きくちはるか、と読む。あ、左の人ね。右の人は、ブルドッキングヘッドロックの永井幸子。この二人が、なぜ一枚の写真におさまっているかと言えば、二人とも「狗森サイコ」役の人だからである。『亀の気配』は、枯木田フミオと狗森サイコという男女を中心に語られる話である。で、かつてブルで上演したそれは、男性版(せなか)と女性版(おなか)の2バージョンを、日替わり上演するという趣向であったから、女性版、つまりサイコ版は、写真右の永井幸子が主人公として、作品を引っぱらねばならなかったのだった。が、私史上、初めて女性を主人公にした作品が「亀の気配」の女性版だったので、私の脚本も演出も、きっと今ほどは繊細でなく、なんだったら随分無神経に、私の思い込みで作られた女性像を、永井には押しつけてしまっていたのではないかと、今さら反省したりもするのだった。


その反省を活かすことが、今回、私がひっそりと抱えていた、自分内テーマの一つだった。残念ながら、やはり私はだいぶ無神経に菊地にあれこれと要求を繰り返してしまった気がする。それについてはとても残念だが、ありがたいことに、菊地の方が最後までがっちり食らいついて来てくれたのだった。いくつかの明確な課題を抱えてはいるが、どこまでもあきらめず稽古するし、日々、良くなり続けている。本番で見つかったことも多々ある。しかし、それでもやはり手強いと思う、サイコという人は。強くて弱く、女々しくて男らしい。いろんな矛盾をかかえているという点で、どこにでもいる女性なのだろうが、どこにでもいる女性よりは若干ガラが悪い。私が個人的に好きなタイプの女性であるかどうかは、まあはっきり言及はしないけども、とても魅力的な女性であると思っている。つまり、とてもとてもとても思い入れがある女なのだ。で、今日、菊地と永井が並び立つ様を見て、思った。この髪型だけはちょっと似てる、素直だけどちょっと変な菊地とひねくれてるけど実直な永井、相反するようにも見える二人の女優さん、そのどちらもがサイコであり、今やサイコにしか見えないのだとしたら、サイコという人は、とても普遍的な誰かであるんだと。つまり、サイコの手強さとは、人の手強さであるんだと。で、人を表現するのが役者の仕事だと若干大雑把に定義するなら、そんな役者さんって大変なのだと。だいぶ飛躍した論理だが。なんせそう思ったのである。いろんな人がサイコをやってみれば良いのに、と言ったら菊地と永井に怒られるか、怒られるかもな。でもやってみりゃいいんだ、けっこう大変だから。


本人はどう思ってるかしらないが、かわいらしいサイコが生まれたと思っている。最終盤、「わかったよ。」と言って恋人を抱きしめる際の、ちょっとお母さんぽい優しいトーンは、執筆時の私のイメージにはなく、その分とても印象的だった。ノビノビやればノビノビやった分だけ魅力的な人だと思う。ノビノビやらせてあげられなかったところも少々、いやだいぶあったかもしれないので、申し訳ないとも思うが、どんなとこでも隙あらばノビノビやる術を身につければいいのではないかとも思う。結果、人からアホだバカだと言われればいいのだ。ある日の本番前、あるシーンのダメ出しをした。前日に、そこのセリフがうまくいってないのは、そこのセリフがダメなんじゃなくて、そこに至る前フリがよくないからだと説明したシーンのことだった。前日の説明の結果、前フリ部分はとてもよくなったのだが、肝心のうまくいってなかったセリフのとこで、妙な気の抜け方をしたのが、とても気になったからだ。そのことを指摘するとヤツはヘヘへと苦笑いしながら、「昨日キヤスさんが、あそこは前フリがうまくいけば、その後はどうやっても大丈夫って言われてて、前フリがうまくいったし、だから後は大丈夫だと思って、油断しました。」と宣ったのだった。油断て!舞台上で油断て!と思ったのではあるが、なんかかわいらしくもあるのだった。


10日の食事。


昼:ドトールのサンドイッチ、アイスコーヒー
夕:コンビニのハンバーグ弁当
夜1:松屋の牛めし、サラダ、味噌汁、たまご
夜2:サラダせんべい、アイス

2010年9月10日 23:01 | コメント (0) | トラックバック

狂っていた頃のことと、

『亀の気配』は、3日目、9月17日の公演を終了。ただしこの記事は9月9日のもの。


役者を紹介する。


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斉木茉奈。さいきまな、である。キラッと光り輝いているように見えるのは、私の携帯のカメラの性能によるものだ、なんて無粋なことは言いますまい。ご覧のように楽しそうに笑う女性だし、良い意味できっと普通のいい子のはずだと想像させる人なのだが、今回、そういうところを抑えなければならない役を演じてもらっている。その役はなかなかやりがいのある役であると思うし、なのでぜひとも踏ん張ってやりこなしてほしいと願って託したのだが、ここんとこ、眼の鋭さに変化が現れるようになり、こちらの目も見張らされる勢いなのだった。今回の配役は、「世田谷カフカ」の公演中、舞台袖でスタンバイしているこの人のギラッとした眼差しに、なんか、おぉ・・・、と思うものがあったことに起因している、というのは言いすぎだが、それにしたってそういう些細な一瞬を覚えてるもんだ人は。いつでもどこでもギラッとしといて損は無いんじゃないだろうか、若いんだし。とエールを送る。まあ、普通に幸せになるなら、ギラッよりキラッの方がいい気もするのだが。


9日の食事。この日は、なんかその日のうちにいろいろ記録していたので、そのまま掲載する。


朝:納豆
昼:しょうが焼き定食
夕:ヨーグルト、豆とひじきのサラダ
夜1:クッキーを3つ、コーヒー
夜2:汁なし担々麺、白飯
夜3:チョコアイス、プリン


夜、狂ってしまうのは、初日が近づけば近づくほど顕著になるいつもの現象だ。帰宅途中、どうしてもなにかを腹に入れたくて、近所の担々麺の店へ。辛い。ラー油と山椒がピリーーーーッときいている。で、ごはんが食べ放題。んなもん食っちゃうよ、うま辛いんだから。で、食い始めて、そんなに食えないことに気づく。しかし、担々麺も白飯もがっつり、なんだったら大盛りで頼んでしまっているのだから、食わないわけにはいかない。しかも、稽古場でコーヒーばっかり飲むもんだから、胃がもうすでにヒリヒリしているところに食うもんだから、食い終わった頃には満足感もへったくれも無く、なんか、疲労感だけが残る羽目になったのだった。で、そこで終わるのは初日の2週間前。1週間前は、そこからさらにバカみたいな揺り戻しが起こり、アイスとプリンのWデザートを食い散らかすという、愚行に及ぶのだった。ああ、この数週間の努力が・・・。


幸いここまでの貯金でなんとかなっている。せっかくいい勢いで重量も落ちているので、ここが踏ん張りどころとも思うのだが、今は全方位に意識を分散させることができない。今は自分の食事の管理などどうでもいい。ただひたすら、いい作品にするためにのみ、意識を費やさねばならない。


二度目の通し。当然だが、一度目よりはいい。この先、まだ数回の通しを予定していて、その度毎によくなってくれれば、こんな清々しいことはない。不安は尽きない。台本が書けようが書けなかろうが、芝居がうまくいこうがいかなかろうが、不安はいつだってつきまとう。払拭するには、脇目もふらず、考えるしかないのだった。

2010年9月 9日 23:22 | コメント (0) | トラックバック

この頃から乱れていた

『亀の気配』の出演者を、なにがなんでも楽日までに全員紹介する。手遅れだったとしてもだ。


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闇夜に浮かび上がって、笑顔すら仄恐ろしいことになっているが、白石遥だ。しらいしはるか。響きが平仮名向きだ。でほら、またかわいらしい名前でいらっさる。若さは名前に出るね。ナイロンでは、「神様とその他の変種」で下着いっちょで変な芝居したり、「2番目、或いは3番目」で激しくキスしたり胸揉まれたりボコボコにされたりと、若いのにいろいろ大変ね、と思わずにいられない人なのだが、本人は別にその辺をパンツいっちょで歩くようなあけすけなヤツでもなんでもなく、むしろ堅人と思わせるフシすらある人物だ。もっと柔らかくてもいいんじゃないかと思う。なんだったらその辺をパンツいっちょで歩く奇想天外振りを突如あらわにしたっていい。いや、まったくもってよくはないが、もしそうなったら私が責任もって全力で堪能しよう、いや、その心意気をね。心意気っていうのか、それ。いよいよよくわからなくなってきたが、なんせ柔らかくあれ、と思うのだった。今巡らせている思考のもう一個奥っかわに、おもしろは潜んでいると思うのだ。そこに潜り込むには、柔らかくなくてはならないと思うのだ。そこをほじくりだせれば、もともとがそこそこ強かなヤツだとも思うのだし、きっとパンツいっちょにならずともパンツいっちょ並みの注視を、周りにさせられるのではないかと思うのだ。思ってばっかりで申し訳ないのだが。


9月8日のことだ。


朝:ヨーグルトに伊予柑ゼリー
昼:コーヒーとパン一切れ
夕1:コンビニの冷やしうどん、DAKARA、
夕2:パン2切れ、コーヒー
夜:チャーハン、水餃子、もやしのサラダ


たまには食いたいものを食わないと狂うからと思い、近所の店でチャーハンを食う。この辺から、食の秩序が乱れ始めた気がする。ストレスだきっと。いくら稽古しても、いくら面白いと言われても(言われてない気もする)、不安なもんは不安なんだ。しかし、うまいなぁチャーハンて。

2010年9月 8日 23:29 | コメント (0) | トラックバック

不安定を保つ

『亀の気配』は二日目(9月16日)。しかしこのブログは、9月7日のことを更新している。もう、時間感覚がメチャクチャだ。


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田中祐希。タナカユウキだ。あれね、ここまで紹介してきて思うけど、やっぱりみんな若いからかね、おしゃれね、名前。かわいらしいルックスをしてはいるのだが、言動のどこかにクレイジーさを感じさせるので、どうアレしていいのかわからなくなる時がある、そんな人。って、これはアレね、個人の見解ね。この写真を撮ろうとした時も、「じゃあ私がコンセントとつながっているところを」と言い出し、とうとう狂ったのか?と疑わせる。実際は持ってる携帯かなにかがポケットに入っていて、それとコンセントがつながっていただけなのだが、なんせそんな案配だ。おぉ、と目を見張る生々しさを舞台上に醸し出す時がある。かと思えば、ちょっとやりすぎて、おぉ?と思う時もある。そんな時もまたどうアレしていいのかわからなくさせるのだった。だけど安定しちゃあ面白くないのではないか。どうかいつまでも、こちらの脳みそを刺激し続けていただきたい。面白くあるってのは、本人にとっても大変だったりするのだろうけど。


9月7日のメシ

朝1:納豆
朝2:アイス豆乳オレ
昼1:野菜ジュース、牛丼小盛、タマゴ
昼2:ヨーグルト、クッキー一個
夜1:コンビニのおにぎり一個、コンビニのフライドチキン一個
夜2:ココナッツカレー味のフォー
夜3:アイス

なんかちょろちょろ食っている。で、アイスがやめられない。初通しを経て、細かく稽古した日。だった気がする。もう、記憶は霧の向こうだ。

2010年9月 7日 23:38 | コメント (0) | トラックバック

いい隙ならば

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野部友視。ノベトモミだ。観た方にしかわからないが、「2番目、或いは3番目」では、ニョロニョロっとした意味不明の生き物の操作をしていた。アレが実はとても緻密な装置でもって操作されていたのだが、それを最後まで緻密にやり遂げた男がヤツだ。総じて若手男子はみんな真面目なのだ。で、どうもそんな若手たちを見ていると、その中において野部は、女性陣にちょいちょい発言のあちこちを指摘され(つっこまれ)、半分はヘラヘラと、半分はほんとに不満げに、自分の正当性を言い返す様子が見受けられるのだった。真面目な男たちの中にも、言い表しがたい優劣があるということか。どうやらヤツにはずいぶんな隙があるのではないかと想像する。隙というやつには、あっていい隙と無くていい隙があると思うのだが、ヤツのそれが、あっていい隙のように思われるのは、当たり前だが、どうも不愉快ではないからだ。本人はたまったもんじゃないかもしれないが、その隙は持ち続けておけばいいんじゃないだろうか。写真撮るつったら、丸めたティッシュ握りしめたまま笑顔を振りまくように。時々こっちが思ってないニュアンスをひり出す時がある。「すいません、なんかそうなっちゃいました・・・」的な。その辺にも隙を感じるのだ。まあ近い将来それだけじゃ困るようになるんだろうが、って、私が偉そうに言える話じゃなくなってきた。この辺にしとく。


6日の記録。


朝:アンチョビのサンドイッチ、クラムチャウダー、アイスティー
夕:赤いきつねのちっちゃいの
夜:富士そばのもりそばとミニひれカツ丼、アイスもなか


アイスやめられず。

2010年9月 6日 23:44 | コメント (1) | トラックバック

悶えやがれ

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森田完。下は「ゆたか」と読む。いい肉体をしている。お得な肉体だ。大きくカテゴリーすれば太っちょということになるのだろうが、これが以外と筋肉なのだという(水野顕子談)。なんせかつては柔道をやっていたという男だ。「2番目〜」の男性楽屋で「柔道部物語」を読破することが流行ったのだが、その中で出てきた技を、三宅先輩に向かっていちいちやってみせてくれていた様は、かつてヤツに見たことのない“頼れる男”っぽさだった。それでいて繊細な男でもあると、私は見ている。ちょっとしたことで見事なほどハマり、ちょっとしたことで見事なほどハズす、そんなナイーブさが、本人は大変だろうが、魅力・・・?なのかなんなのか、わかんねえけど面白いと思う私だ。思い返すに、今回の『亀の気配』の稽古場で、久しぶりに涙流すほど笑わせてくれたなと思ったのは、とある稽古での森田の演技だった。次に同じシーンをやったらあんまりおかしくなかった。雲を掴むがごとくだね・・・と彼を見て思ったのだった。日々悶々とすればいい。そうそう簡単じゃないのだ。こっちのハードルだってどんどんあがるのだ。


あと、この日(5日)のことを。


朝:納豆、オロナミンC
昼:よく行く喫茶店のおろしハンバーグ定食(ハンバーグ、オクラ、ひじき、トマトサラダ、おしんこ、味噌汁、白飯)アイスコーヒー
夜:高菜とジャコと肉のうどん、アイス


アイスがやめられない。夜食った、高菜とジャコの入った肉うどんは、抜群にうまい。


この日は確か稽古休みだった。いろんなものの執筆を進めようと、行きつけの喫茶店で思案に耽るが、ふと気がつくと『亀の気配』のことを考えている。そんな一日だった、確か。


2010年9月 5日 23:48 | コメント (0) | トラックバック

記憶をたどりながら

朝:コンビニのつけ麺
夕:スーパーの弁当
夜:ビール、メンチカツ
帰宅後:アイスモナカ


朝からコンビニとは言えつけ麺は重く、なので、なんか妙な体調の一日であった。今日は初の通し稽古。というのは9月4日のことね。書いてるのは9月13日だけどね。かろうじて残してあった記録を記載しておく。なんかえらい緊張してた気がする役者も私も。ケラさん、みのすけさん、吉増さん、植木、たくさんナイロンの人たちが見てくれて、他にもいろんなギャラリーがいたし。で、いろいろ助言してもらって、それを伝えて、今、なんとか小屋にいるという案配だ。少しでも糧になっていればいいのだがどうなんだろうか。もはや、フタを開けてみるしかねえよほんと。


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眼鏡太郎。がんきょうたろう、である。もう、クレジット順で掲載しようという目論みもグチャグチャだ。申し訳ない。あと、こんな顔で申し訳ない。それは私が謝ることではないか。なんせ面白い顔をしている男なのである。そういう点で得をしているし、どっかできっと損もしている男なのである。でも真面目な男なのでもある。でもってこともないけど。彼のそれは、真面目すぎるのではないかという向きすらある真面目さだ。ゆえに、小さくまとまらないでね、と日々思う私なのだった。そもそも小さい男なのだが。いや、背がね。なんせ新人たちと比べれば、なん日もの長がある男であり、なん倍もの愉快な顔を持っている男なのである。培ってきたものと、もともと持ってる素材とを、思う存分垂れ流していただきたいと願っているのだ。仕込み中、ずっとセリフを唱えている。気持悪いほどに真面目だ。


2010年9月 4日 23:41 | コメント (2) | トラックバック

男ならやってやれ

滞った。しかし、ちゃんと記録はしていた。


朝:納豆
昼:冷やしうどん、カレー
夕:コンビニの冷やし中華
夜:アイス


で、役者を紹介しなければならない。なぜなら、明後日が初日だからだ。なにがって?


『亀の気配』に決まってんだろげぁ!小屋入り、なう!


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伊与顕二である。この間の「2番目、或いは3番目」に出演していた若者だ。ご覧いただいた方は、覚えているだろう、ほら、小出恵介くんにボッコボコにされた彼だ。日々、なんの文句も言わず、ボッコボコにされまくった彼だ。文句言うわけにはいかないのだけど。男気のある男なのではないかと想像する。想像するというのは、まだ完璧にそういう面を目の当たりにしたわけではないからだが、なんか、そういうものを感じる、時がある。曖昧でごめん。で、それゆえにとても信頼できる男なのだが、損する男でもあるのではないかと危惧する向きもある。もっと、下品になにかをひり出したっていいのではないかということだ。この、ほんのりかわいげのある笑顔が、もっとむき出しになる時が来れば、そん時こそ、ほんとに彼が「男」になった時ではないかと想像するのだ。おっさんはむき出しにしすぎて、男を通り越しておっさんになってしまったけども。


次々にここで紹介しようと思って、忙しい彼らを引き止め、写メろうとしたら携帯の電源が切れた。こういう時、先輩であり演出家でもある私はどんな顔すればいいのだろう。というか真の「男」なら。どれだけ歳を重ねても、男らしくあるのは難しい。

2010年9月 3日 23:45 | コメント (1) | トラックバック

そうでなければ

朝:ヨーグルトに伊予柑ゼリー
夕:コンビニの蕎麦
夜:ビール、ウーロンハイ、サラダ、メンチ、etc


みのすけさんが稽古を見に来てくれたのだった。先輩たちの意見が聞きたい頃合いだったので、本当にありがたい。自分の中で麻痺してしまっていたり、さておきと思って目を伏せていたりしたことを、指摘していただく。それはとてもシンプルなことなのだが、そもそもそうでなければどうにもならないことだったりする。考えることが増えた事でクラッともするが、そうでなければいけないのだ。だから踏ん張りどころだ。


ケラさんも稽古場に。ケラさんに来てもらうのは本当にありがたいことなのだが、そうすると役者が目に見えて緊張しやがるから困る。それを見てこっちまでソワソワしてくるのだ。そこをクリアするのが、彼らの最大の課題なんではないか、もしかして。いや、緊張しない人なんていないんだきっと。ただ、それでもやんなきゃならないのだからして。これもまた、そうでなければどうにもならないという種類の話だ。


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出演者その2。水野顕子である。猪岐同様、他の新人に比べると少々お姉さんであるが、時々、子どもみたいな無邪気さを発揮したりもする。そういうのをうまいこと活かせたらと思っているのだ、こちらの思惑としては。執拗に細かく稽古させてもらっているシーンがあるが、丁寧についてきてくれていて、そういうとこはさすがお姉さんだと安心する。あとは頼んだ、と心の中で呟きながら初日を迎えたいものである。

2010年9月 2日 23:46 | コメント (0) | トラックバック

おっさんにお願い☆

今日も『亀の気配』の稽古。稽古できる日数が2週間をきり、いよいよおっさんのケツにも火がつく頃である。役者のケツにも火がついてもらわなければならない。顔合わせの時、KERAさんが言っていた。「頼むよ。」と。頼まれたのは私ではない。役者たちだ。「頼む。なんとかなってくれ、頼む。」と。今、私も僭越ながら思う。「頼むよ。」そんな今日の稽古だった。

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なんでこんなおっさんのアップを載せなければならないのか。『亀の気配』の出演者だからに他ならない。猪岐英人。“いのまた”と読む。次世代を担う演劇人を育成する公演ということになっている今回の『亀の気配』だが、残念ながら猪岐はその育成対象者ではない。なぜならまぎれもない、おっさんだからだ。確か私と2、3歳しか違わないのではないか。たまったま最近ナイロンに入ったもんだから新人てことになってはいるが、生きた数なら私とそんなに変らないわけだ。なんとも人生いろいろだ。一緒に舞台に立てば、私なんかよりもずいぶん落ち着いて演技をしかねない男に、演出家として、あーしろこーしろ言わなければならないのだ。無理矢理にでも課題を見つけ、ダメ出しをくらわせてやらなければならない。例えば私服が軒並み変なこととか、例えばメシをちびちび食ってはどっかに置き散らかすこととかでもだ。もちろん演技の上での課題も見つけてある。私自身のことは棚に上げ、あーしろこーしろ言うのは、なかなかのお恥ずかしさだ。まったく、おっさんを相手にするのも楽じゃない。


こんな感じで毎日誰かを紹介する。ナイロンのブログも、毎日「亀」の出演者の誰かが更新する。今日は猪岐が更新したはずだ。そんな感じで、局地的に盛り上げていく。週末のステージはだぁいぶ埋まってしまったそうだ。平日をお勧めいたします。


あ、


朝:クロワッサン、トースト、サラダ、ヨーグルト、アイスティ
昼:コンビニのおにぎり1個、アクエリアスビタミンガード、コーヒー
夜:コンビニのおにぎり1個、チョコ1個
帰宅後:ナス炒め、サラダ、味噌汁、白飯


朝は仕事を片づけるため近所の喫茶店へ。モーニングセットってなんなんでしょうか。その内容はなんであれ、なんかテンションがあがります。サラダにかけたハーブのドレッシングがなによりもうまかったというのは、店の人にとってはショックな感想だろうか。昼、稽古が始まる前に食って、夜、稽古が終わるまでメシを食うことを忘れる。およそ9時間。気づけば倒れそうなほどフラフラだった。役者も休憩らしい休憩を与えられなかったのできっとフラフラだったに違いない。申し訳ないね、休憩時間を取るのを、どうしても忘れてしまうのだ。その反動で、稽古終わりにおにぎりを食ったにも関わらず松屋へフラリと入店。で、定食食おうとしたのだが、もう胃が、胃が小さくなってて入らない。いかんな。食わないのはよくない、レコーディング中とは言え。明日はもうちょい配分を良くしなければなるまい。


2010年9月 1日 23:44 | コメント (2) | トラックバック