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オリジナル

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海老澤健次。えびさわくんは、ナイロン100℃の若手ではなく、キューブという、ナイロンの公演の制作を請け負ってくださっているプロダクションの、所属若手俳優さんである。今回、ナイロンの若手に眼鏡太郎を加えた10人だけでは、作品の構成上、出演者が足りなくなる恐れがあったので、キューブからも助っ人を出してもらうことになり、結果、海老澤くんと一緒に仕事をすることになったのだった。出演を決定する前に、キャラクターを見極めるべく面接のようなことを行ったのだが、その際には、今現在私が認識しているほどの独特のキャラクターだとは、思いもよらなかった。つまり今、彼は座組みの中でもとりわけ異彩を放ち、とりわけムードを作ってくれる、まさに無くてはならない存在でいてくれているのだが、初対面の時、彼はそういう気配をさほど表に出すこともなく、行儀の良い、強いて言うなら、ずいぶんはっきりとした顔立ちのお兄ちゃん、という程度にしか、私に認識させないように、なんかアレしていたのだった。ところが、出演が決まり、稽古場で徐々に彼が露にするご自身の個性は、最初の私の印象をすっかり凌駕し、“おい、なんか変だぞこいつ”と遠慮もなく言えるほどに突出していったのだった。結果、彼は「亀の気配」の中でもとびきりクレイジーな役を演じることになったのだが、なるほど私の“こいつならできそう・・・”という奇妙な感覚と、彼の徐々に自分を露にするその強かさとは、とても「亀の気配」的で、つまり、彼は出るべくしてこの作品に出たのではないかと強く思うのだった。おそらく誰しもが出来る役ではないだろう役を、今回はとても軽やかにこなしてくれた。この先も、そういう役者さんであってくれたらと願う。若い男性俳優さんを、イケメンと言うおおざっぱな括りで認識しようとする昨今のムード。本人の強い個性で、そこから頭一つも二つも飛び出していただけたら、こんな痛快なことはない。彼はオリジナルだ。


11日のこと。


昼:ビビンバ丼
夕:おにぎり2個、からあげ、ゆでタマゴ半分
夜:ラーメン、白飯、アイス


2010年9月11日 23:59

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