俗天使
ミケランジェロの「最後の審判」の絵が凄くよくてまいっちゃったことについて、そして自分にはどんな聖母がいようか、ということについて、延々書かれている。で、後半。
「もう、種が無くなった。あとは、捏造するばかりである。何も、もう、思い出が無いのである。語ろうとすれば、捏造するより他はない。だんだん、みじめになって来る。ひとつ、手紙でも書いて見よう。」
とあり、少女からの手紙が綴られ始める。それは、新潮文庫版「走れメロス」に収録されている、「女生徒」の主人公、女生徒からの手紙なのである。
とても陳腐な例えで恐縮だが、例えば、帰ってきたウルトラマンに、ウルトラマンとウルトラセブンが登場した時のような、ちょっとしたスペシャル感が、私をうきうきさせるのだ。
最後、「だらだらと書いてみたが、あまり面白くなかったかも知れない。でも、いまのところ、せいぜいこんなところが、私の貧しいマリヤかも知れない。実在かどうかは、言うまでもない。作者は、いま、理由もなく不機嫌である」とあって、くくられる。
ちょっと恥ずかしいことしちゃった感があったのかもしれない。私もよく、以前の作品の登場人物を、執筆中の作品に登場させることがある。多くは名前だけだったりするが。それって、ちょっと自己満足だったりする。ちょいと恥ずかしい行為だが、そういう楽しみは許していただきたい所だ。気づける方はちょっと得した気分を味わっていただきたい。
実は、ずいぶん前から、「Do!太宰」に、以前の作品の登場人物を登場させる予定でいた。というか、いる。出てくる。ちょっとアイディアがかぶってしまったよ、太宰さん。
2010年3月18日 20:38
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コメント
以前の作品の登場人物、楽しみです!
いろんな舞台を観ていて、たまに知っている登場人物がちょっとでも登場すると、凄くテンションがあがります☆
投稿者 あひる : 2010年3月18日 21:54