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葉桜と魔笛

久しぶりに太宰さんの影が見えない、短編小説。


女の人が語るその見せ方から、「女生徒」などを思い出す。


うまい仕組みの小説になっていて、最後まで「へえ」とか「ほお」とか、小さな驚きが続く、物語の巧みさがいい。映像か舞台か、いずれにしろ脚本にしやすそうな作品に思う。たまにこういう物語の普通に運ばれる小説があると、ありがたみすら覚えてしまうよ太宰さん。


その気になればこういうのも書ける所が憎いが、こういうのを書いてどう思っていたのか、本人の感想が気になる所だ。


職業か芸術か。太宰さんがよく考えるそれだ。これをどちらの立ち位置で書いたかが気になる。

2010年3月12日 02:15

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