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キヤス大いに語り始める

 明日はブルドッキングヘッドロック総会。いや、もう今日か。ブルについてのあれこれを、メンバー総出で検討しあう会合です。総出っつっても欠席者がいたりなんだりでなかなか総出にならないんですけども。野原は現在、人様の劇団に客演するために稽古の真っ最中です。ばんがれ野原。

 で、3月は頻繁に総会を開こうとしておりまして、というのも、ここ最近、ブルの活動は時間に追われることが多く、どうも取りこぼしというか、あらが目立っているように思われまして、いやなんですね、主宰者としては。ですから、本番は9月なんですけど、準備は少しでも早く始めたくて、だから私の体の自由がきく3月に出来るだけいろいろ決めてしまおうと。あらためて土台から。

 ブルドッキングヘッドロックも2000年の4月に旗揚げして、もうすぐ丸3年。4年目に突入します。続くもんです。田舎者の集団が。しかし3年もやってくると何かが当たり前になり、なにかが見えなくなってくるものです。ってすべての事がそうであるように言うのはあんまりですが。ことブルに関しましては、そういったところがちらほらあるように感じるのです。私個人もそうかもしれません。「物を創る楽しさ」。その勢いだけでやってきた3年間で、しかしその勢いだって、ほったらかしのままではなかなか続くもんではなく、いろんなしがらみ的なアレによって、勢いなんてもんはじわじわそがれてしまいます。んで勢いがそがれたときにいったい我々になにが残るのか。おそらくは何も残らないのだと思います。今のままだとね。何かを作りたいという衝動、それを大雑把に言えば「気持ち」なんて言うのかもしれませんが、「気持ち」に勝るものは無いと信じてはいるものの、それだけなら子供だって持ってるし、むしろピュアな分だけその気持ちは強く、20何年も生きてきていろんなことを知ってしまった私は果たしてそれだけでいいのだろうか。

 別に悩みとか迷いではありません。いや、だからといってすでに何かを見つけまして、というわけでもなく、これから仲間たちと探さなければならないのですけど、なんだろう、探してやるという決意。断固見つける。断固やる。

 こんなこと書くと、え、なに?ブルって問題あり?とか思われる方もいたりいなかったりだと思いますが、いえいえ全然問題は無く、大丈夫なんです。が、だからこそ問題にしていきたくて、このまま今のペースをキープしながら団体を存続させていく事も、まあ、可能なんでしょうけど、それではやってて面白くないと。旗揚げした当時のあの緊張感。別にそれに対する懐古でもありませんが、ギラギラ感はなくさないようにしないと、張り合いがありませんので。

 で、勢いの奥にある「芯」とでも言いましょうか、それを探すのが命題なのですが、と同時に、団体としてなにを見据えていくか。どこを見つめるか。どのあたりを視野に入れるか。そのことが必要で。んなこと当たり前なんですけど。旗揚げした頃は、まずは芝居を打つ事、前の公演よりも客を入れる事、みたいなほんとこれも勢いまかせな目標でやってこれたんですが、ここからはもっと確かな目線が必要になってくるだろうと。私だけではなく、メンバー全員がそれぞれにそう思っております。

 もっともっとお客さんを呼ぶ。

 なんだかそうかくとあまりに幼くて、書くんじゃなかったと思ってしまいますが、でも大雑把ではあるもののやはりお客さんを呼びたい。具体的な目標数まで書いちゃうとぶっちゃけすぎな感もあるかと思い控えますが、もう一つ大きな規模で皆さんにご覧いただけるようになりたいなーって。もともと身の程知らず、世間知らずな連中の集まりで、その辺のあつかましさは大事にしていきたいですからね。見てもらいてえなと。目立ちたいなと。いうことなんですけど。

 で、ここで気になってくるのがお客さんが入るって事が優先事項なのか、ブルの「芯」を見つけて大事にしていくことが先なのかってことで、その辺、おっきな劇団さんはどうしてこられたんでしょうね。

 矛盾なんですけど、私個人としましては、お客さんの数よりも「私の作品」というのを大事にしたいと思っておりまして、つまりお客さんを入れるためなら何でもいいってことではないという。

 正直、私が私の作りたいもの、私が楽しいと思うものを100パーセントで作っちゃうと皆さんにご理解いただけなくなってしまうような気がして、どこかでセーブしちゃってるところがある、かな?どうだろう。たぶん、ある。でも勢いだけではない何かを提示するなら、やはり作家である私が確固たる何かを見つけ提示しなければならないわけで、よし、わかった。

 作りたいもの作って、で客を呼ぶ。

 そう書くとあまりの短絡さに書くんじゃなかったと後悔してしまいますが、やはりそこから始めたい。諸先輩方もきっとそこから始めたはずだし。当たり前に存在する大きな壁。そこを乗り越えなければ先は無いと考えます。

 ということは、まず私とブルドッキングヘッドロックがなにをしようとしているのか、そのことをご理解いただかなければならないかもしれません。ご理解いただくことでもっとたくさんの面白さを共有できるはずですから。で、そうなると自分が一番そのことを理解していなければならず、そこがまず問題だな。企画書書くときとか困るんだ。私自身わかってない事がたくさんあるから。

 まずはそこから。私は、ブルは、いったいなにをしようというのか。この場所を使って探していこう。これも一つの冒険だ。思考の先になにが見つかるのか。ぐるっと回って戻ってきたっていいじゃないか。戻ってきたという事実が私を一回りぶ厚くする。よし、探検だ。冒険だ。

 今日はまじめ。こんな日もある。台湾の事は別枠で。出来れば。また明日。

2003年3月18日 03:20

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