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穏やかな一日。忍び寄る〆きり。

 久しぶりだ。なにもない一日。穏やかに時間が過ぎていく。風邪を治す為に薬を飲み、そのせいもあってえらくたくさん寝た。いいですな。たまにはこういう日がないと。・・・と、のんびりと鋭気を養う一方で、刻一刻とまずいことになっていくものもある。

 台本。スクラッチの。

 やべえよ。まじ進まねえよ。どうすんだよ。いや、慌てるな。慌てたっていいことなんてない。落ち着いて、頭ん中クールにして、大人の腰つきで、やってやろうじゃないですか。

 というわけで気合いを入れて近所のガストへ。このガスト、私が台本に息詰まった時にいつも駆け込む所なんですけど、平日の夜など駅から離れてるせいもあってあまり人がおらず、でも静かすぎることもなく、いい具合に集中できるスープがお代り自由な庶民に優しいファミレスなんであります。

 軽く食事をとってから、いつも使っているA5のノートを開いて考えたことを書きとめていく。まずは思いついたことを適当に。やがて、後で読み返しやすいように大事だと思うメモを拾ってまとめ書き。とくに、いろいろ考え込むうちに忘れがちになってしまう、最初のひらめきのおもしろさは、書きとめておいて後で読むといいヒントになることがあるので、大きな文字で書いたりする。ただ、ノートの時点では台本は書かない。いや、書くこともあるんだが、おおむねパソコンで書くことにしているので、まあ書かない。昔はノートに書いてたもんなんですがねえ。パソコンの便利さをおぼえてしまうとなかなか手書きでは筆が進まなくて。

 パソコンを覚える前は全てノートに手書きしたものをそのままコピーして役者に渡していたものです。3、4年前だったか。今じゃ考えられません。でもね、いい所もあったとは思う。手書きだからね、もう私の筆圧と言うか、文字のひとつひとつに思いがこもってて、当時から一緒にやってる役者に言わせれば、ニュアンスとか、聞いて確認しなくても書き方で大体わかることもあったそうです。盛り上がるとことか文字がでかくなるんです。文字が先に盛り上がっちゃってんの。まあしかし、書き直したりシーンを並べ変えたりするのに余分な労力がかかるわけで、今ではすっかりオリジナルのタッチでキーボードを打つ私です。

 で、とりあえずのメドがたったら、家に帰っていざ台本執筆。テンション上げて臨むわけです。いくつかの断片を打ち込んで、それをつなげたり置き換えたり。あれこれするうちになんとか、んー、なんとかなったりすることもあったりなかったりなのです。とほほ。

 汚い話で失礼しますが、鼻水が黄色くなってきた。もう、どうかと思うくらい黄色で、しかもネバネバで、なんかもう、毒、ってかんじで、それが鼻をかむたびに大量に放出されて、ずいぶん鼻の通りもよくなってきて、治ってきたなあという実感が湧いてきた。もうひと踏ん張り。きちっと治す。鼻がつまると脳が働かんので。脳が働かんと台本が書けんので。足もずいぶんよくなったが、痛みは残っている。どちらもあと少しだが、ここで油断すると長引くので気をつけねばならない。

 マルケスの短編、おもしろい。

2002年3月 1日 02:52

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