お知らせ

永井幸子退団のお知らせ

2020年12月25日

永井幸子が、2021年4月30日をもってブルドッキングヘッドロックを退団することになりました。

永井幸子から退団のご挨拶です。

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ブルドッキングヘッドロックの永井幸子です。

2021年4月をもって劇団を退団いたします。2000年4月に旗揚げしてから、まるっと20年在籍することになります。

20年前に喜安さんに声をかけられ、9人で名前を決めたブルドッキングヘッドロックは、これまでに多くの人が仲間になり、旅立ち、主宰が2度交代し、現在は私を入れて20人で活動するいつの間にか歴史を重ねた集団になりました。こんなに続けることになるとは全く想像していませんでしたが、自分が辞めることも全く想像してはいませんでした。

役者としての今の気持ちは、私は演劇に出会ってから喜安さんの台詞と演出で育ったので、20年経って自立して家を出ていくような、そんな気持ちです。実家を離れてひとりで立って、そしてまた出会えたらいいなと思っています。

劇団員としては、今なお「いったい何なんだ」という困惑や、思い出しては腹立たしいことや、後輩が頼もしくて嬉しいことなんかのカオスな現在進行形であります。自分以外の誰かと一緒に、何もないところから何かを作るという20年の間に、私は劇団を通して世の中の仕組みを学んでいる気がしています。カオスの中でたくさん喧嘩してたくさん笑いました。特に旗揚げから一緒にいる篠原さん寺井くんとは、もちろん喜安さんとも、思い出があり過ぎて感情もよく分かりません。友達でも会社の同僚でも家族でもない、特別な人たちですので、4月まで現在進行形の劇団員としていようと思います。「いったい何なんだ」というよく分からない事がやりたくてこの劇団にいたので、「何なんだ」と思いながら辞めていこうと思います。

生活の第一に置いて、旗揚げからずっと大事にしてきた場所です。寂しいですが、時が来た気がするので離れます。恥ずかしながら私の青春なので、きっと何かにつけ思い出すことでしょう。喜安さんが創った8歳の天才少女やお茶目なおばあさんは、もう勝手に私の中で生き生きと喋ります。

自分ひとりでは見ることができなかった景色をたくさん見ました。スタッフの皆様、客演の皆様、そしてこの20年間にお芝居を観てくれたお客様、一緒に過ごした全ての皆様、ありがとうございました。お芝居や表現活動は続けますので、いろんな場所でまたお会いできたらと思います。4月末までまだ劇団員ですので、それまでよろしくお願いいたします。そしてこれからもブルドッキングヘッドロックをどうぞよろしくお願いいたします。

2020年12月25日 永井幸子

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