3月5日 団地取材で見えた、幸せな生活の影

こんにちは、津留崎です。
先行予約の真っ只中、ドキドキの週末を過ごしています。
千穐楽とその翌日のイベントは、予定枚数を終了しました。平日は余裕あり。言い換えれば、取るなら今です!

【その38】『遮光婦人』チームは、”書く人”を猪爪氏、はしさんに決めたことで
大きく動き出しています。最初はほぼ全員が名乗り出ていましたけど、
私は調査や資料集めでフォローしたくなり、書くほうは辞退しました。
猪爪さんは、クリエイティブ脳が長けている人です。
「スケベの話 映画版」でも監督と脚本のリライトを担当してくれました。
はしさんは、心への想像力がある人です。
本読みした時に、すごく喋りやすい!と思ったんです。
たぶん、人物がなんでここにいて、なんでこの発言をしたのかが、
すっと通っているからなんだと思います。
猪爪さんは男性。はしさんは女性。
今回は夫婦の物語ですから、互いの目線も活かされることでしょう。
登場人物も決めました。役名と配役も暫定で決めました。
いよいよ、いよいよです。

さて、先ほど調査や資料集めがしたいと書きましたが
まだ誰が書くのかも決まっていなかったある日、よしこさんと私とで
団地取材に行ってきました。
お住まいなので大々的なご紹介はできませんが、その様子をご報告したいと思います。
苦手なパソコンで懸命に隠したところもあります。
これで隠せているのかも不安です。これを御覧の皆様の心の優しさを
信頼していますので、どうか編集や転用はお控えくださいましね。

この日訪れた団地は2つです。
A 郊外にあるマンモス団地。全80棟ほど。
B 都心にある小規模団地。全12棟。
どちらも管轄は同じ会社で、AもBも歴史がある団地です。
団地再生のモデルに選ばれ、Aは少しずつ建て替え中、Bは既に全戸建て替え済です。

Aの最寄り駅からの眺め。

駅前には別のマンモス団地があって、商店街と一体化しています。
もう一つ最寄りの駅があるのですがそちらは静かでお店も少ないので
お買い物をする人はこちらの駅を使うのかもしれませんね。
ここでパートをしている奥さんもいるのかななんて想像しました。
余談ですが、スーパーに掲示された「お客さまの声」を読んでいたら
『買い物カゴを高く積みすぎです。あの高さでは、普通の人は取れません。』
と書いてありました。この人にとっての「普通の人」って何だろう。
どうでもいいかもしれませんが、私は気になりました。

バスに乗って団地Aへ。
1800ほどお部屋があるそうで、さすがに広かったです。見渡す限り団地団地団地。
中には結婚式場に使える施設や、大きな商業施設もあります。
コンセプトは不明ですが、大きなヤシの木?もありました。
出なくて済んじゃうかもなって思いました。
改装した棟と、完全に建て替えた棟、変わっていない棟が混在しています。
新旧で、表に出さない格差があるかもしれませんね。
こういった場所では、殆どの場合ペット禁止なのだそうです。
ここがそうだとは決して思いませんが、全国の禁止されている団地の中には
こっそり飼っているお家もあるのかな、なんて勝手に想像しちゃいます。

もう一つ想像を膨らませたのはこれ。


数々あるごみ集積所のすべてに、ポストが取り付けられていました。
勿論使い道があるんだと思うんですけど、なんでごみ集積所に?
何の手紙を入れるの?と気になりました。

続いて団地B
ここでは、はしさんも合流しました。全体図はこんな感じ。
後の会議で、これくらいの規模感がいいよねという話になりました。

団地の集会所。写真は控えますが、全棟がオシャレな外観です。
入口がウッドデッキになっていたり、高齢者のかたに配慮したスロープになっていたり。
中央には小さい公園や保育園もあり、小さいお子さんがいるご家庭にも喜ばれそう。
遊んでいる家族たちが本当に幸せそうに見えたのは、私独自の視点かもしれません(笑)。
いや、実際にいい暮らしだろうなあきっと。
不動産サイトには広くて綺麗な間取りのお部屋が載っていました。

そんな幸せそうな団地内で何度か見かけたのが、このチラシ


一戸建てへの住み替えを喚起するチラシです。読みましたけど、なかなか
いい条件のお家でした。駐車場付きで6000万くらい。
普通に考えたら、団地住まいの人達は当然マーケットの対象になるでしょうね。
でも、こんなに綺麗で施設も充実してて、都心で駅近なのに…。
さっき見た幸せそうな人たちの中にも、
「いつかは一戸建を買って出ていくつもり」の家族がいるのかもしれない…。
なんて考えると、ドラマを感じちゃいます。

そしてこの取材のあとすぐに会議がありました。検討した結果、
・建て替えている棟とそうでない棟が混在する(A)
・10~12棟程度の規模(B)
・都内だが、都心からは離れた場所(A)
というイメージでいくことに。後日、プロットや相関図が
どんどん肉付けされていくことになります。次はどんな調査案件が出てくるでしょうか。

これまでに参考にしたものはこれです。
映画「みなさん、さようなら」
映画「団地」
映画「不連続殺人事件」
小説「シャイロックの子供たち」
小説「イニシエーション・ラブ」
小説「見張り塔からずっと」
小説「死ねばいいのに」
漫画「SOIL」
漫画「団地ともお」

今年は鳥人間を舞台にした小説が映画化されるのだそうで、
次はその原作を読む予定です。以上、団地取材の記録でした。

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コンストラクション ダイアグラム・オーバー ザ ディメンション
~108の、建設と解体を繰り返す未遂の構想について~

2017年4月16日(日)~22日(土)
全12ステージ
@下北沢 小劇場B1