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ゾウアザラシ

喫茶店にて。ひたすらPCに向かい、あるいは本に向かう。頭脳労働な空気に酔いたいところだが、気がつけば座席であぐらだ。申し訳ない、エクセルシオールカフェ。そちらの品格を下げてしまったのは私だ。エクセルシオールの品格とは?という問題は、まあ、別の問題としてだ。


隣のカップルだが、女性がひたすら化粧を直しているのを、向かいの男性が、一切目をそらすことなく、なんだったらちょっと微笑みを讃えながら見つめている。お!いい女か!と思い、様々な「さりげなテクニック」で隣を盗み見る。そこにいらっしゃるのは、目の周りを直しているのになぜか鼻の下が極限まで伸びている、言ったらまあ、面白い顔の人だ。


なんなのか。


確かにそのエクセルシオールカフェのトイレは少なく、混むので、トイレで直してくれとも言えないのだが、しかし、どうなのだ。その鼻の下は。ゾウアザラシではないのだから。ゾウアザラシではないのだから。二度言ってしまった。そしてどうしてそれをずっとずっと見つめているのか彼。微笑み王子ここに降臨。


最初、私はある主従関係を想像した。それは女性が上位で、男性は女性の様子をじっと見守っていなければならない、という関係なのだが、しかし、その女性の有様を目撃してしまうと、むしろ男性のそれが優しさに見せかけた猛烈な悪意に見えてきて、これは蔑みか?ほくそ笑んでいるのか?と思うと、私の中のなにかがムクムク沸き上がってくる。オレもこっそりゾウアザラシみたいな顔をしてみよう。PCを睨みながら。彼が気づいた時、彼はいったいどんな顔で私を見るのか。まさか隣にまでゾウアザラシがいたとは思わないのではないか。彼から一瞬でも微笑みを奪えたら、それは私の勝ちだ。


どうでもいいけど。


なんせ気持ち悪いのだ。その眼差しが。どういうことなんだよ。気が散るよ。


よそ様のことばかりアレコレ言いやがってと言われる向きもあるかもしれないので付け加えると、私はなにもしていない時の顔を、「フフ、変な顔」と言われる人生を送ってきたので、ここはひとつトントンてことにしておいていただきたい。ゾウアザラシなどやってみせる必要はないということなのだ。

2009年7月29日 13:29

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コメント

喜安さんこんばんは。ゾウアザラシです。違います。

わたしは基本アイメイクをしない人なので、
化粧をしていてゾウアザラシになることはほとんどありません。
でも、友達の結婚式とかのハレの日にはたまにはアイメイクもする事があります。
上瞼のまつ毛の生え際に何らかの化粧をするために
瞼を極限まで広げるような顔をしようとするとき、
ゾウアザラシみたいに鼻の下をのばした方が
目の下の筋肉がひっぱられて、余計まつ毛の生え際に色を入れやすくなるのですよ。
(いわゆる、アイラインって奴です。)
綺麗な表情のままでは、綺麗な化粧顔は出来ないのですよ。

で、そんなわけで、基本ファンデとリップだけのわたしの化粧顔は
「綺麗な化粧顔」ではないのです。はい。
っていうか、アイメイクをきっちりした自分の顔が怖い…
目ばっかり目立っちゃう感じで。

ちなみに、その彼の微笑みは、愛情に満ちた微笑みだったのでしょうか?
ちらっと「すげー顔だな、おい」って思いながらニヤけていたのではないかと思ってしまいましたが。
どうなんでしょう?そこんとこ。
ま、好みはひとそれぞれ。ゾウアザラシのような顔で化粧を直す、何かを捨てた彼女の潔さに彼は惚れているのかもしれません。
恋は、所詮盲目ですから。

わたしは、喜安さんのゾウアザラシ顔がいつかどこかの舞台で拝めれば、それでいいです。はい。

投稿者 ようこ : 2009年7月29日 23:30

喜安さん、こんばんはです(・ω・)ゝ

ゾ、ゾウアザラシですかぁ…。まあ、メイクなんてそんなものではないでしょうか(^^;)しないので分かりませんが。←
あれですよ、出来上がった顔が良ければ良いと思っているんですよ!お互いに!多分!!

何故私が彼女らのフォローに回っているのか、よく分からないですね(^^;)

でも、なんか今日からゾウアザラシを愛せそうな気がしますヽ(´∀`*)ノ←

本当に意味が分からなくなってきたので退散します(^^;)

それではっ。

投稿者 セカンド : 2009年7月30日 01:56

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