3月29日 魂は生き続ける。

もはや解体担当の猪爪尚紀です。
3/17の現場で晒したプロットも変わってきております。

先に言い訳を言わせてください。
今やってる作業はね、壊してるだけじゃないんです。
毎日毎日、展開やラストを考えてプロットや脚本にしてみるんです。

みんなに見せるわけでもなく、ただ延々と一人でサンプルを作るんですよ。最高です。
そうしたらね、なんかゴールが違うところに行ってたり、僕の好きな人が変わってきてその人が主役っぽくなってきたり。
そもそもプロットが弱いからなんでしょうけど、描きたいものがゆっく〜りズレてくる。そんな毎日。

だけど、毎日ひたすら書いたり作品のことを考えていると、根っこの魂はちゃんと残っていて、人物たちもちゃんとその環境で走り続けるんです。
投入した一石が面白ければ、この人たちが魅力的になるし、その一石が小さいと日常会話を見てるだけになる。
個人的には人の日常会話が好きなんですけどね。事件なんてなくても生きていれば。

これを書いている日が3/30で、昨日の稽古帰りに喜安さんに展開の相談をして、
グッとくるアイディアをいただいたのでそれを脚本にしているんです。
毎日、喜安さんに相談しています。
なんで毎回の公演でもっと作品の事をもっと話しておかなかったのだろうと、あの時ちゃんと勉強しておけば的な受験生の気分です。
それくらい作品作りや脚本作りは刺激的で、それを俳優さんに渡す瞬間の処刑感も悶絶ものです。
見知った仲間のはずなのに、あの瞬間は裁判官のように見えます。

個人的な発見ですが、喜安さんにいつもダメ出しされている「台詞に引っ張られないで」というのが書いていると微妙にわかる気がしてきました。読みを聞いていて、あぁそこは逆に明るく言って欲しかったなぁとか、書いている時のイメージを超える聞こえ方してるとか。
これって、なんなんでしょうね。実際に説明できないし、初見でできる自信は全くないんですけど個人的な大発見です。

原点に立ち返って、団地に行ってきました。ノートPC持ってね。
春休みなんですかね。団地の傍に公園があって桜がちょいと咲いてました。
変なサークルがフラダンスしてました。ご年配です。
何を考えて、夫は妻のダンスに手拍子をしているんでしょう。
団地のエレベーターホールでは少年が一人で任天堂DSをしていました。
エレベーターの脇の電源につないで、一人立ちながらゲームをしています。電源が必要なので仕方ないのでしょうか?他に場所はないのでしょうか?家庭環境が気になるところです。
そこの団地の児童館から子供の声が溢れてきていました。
おばぁさんが、ゆっくりと歩いていました。
ごみ捨て場のネットが破れてました。直さないんですね。

団地の表は、どこも同じ色の扉が等間隔にあってどの家庭の入り口もほぼ一緒なんです。
裏に回ってベランダから見ると、生活色があってバラバラに見えるんです。
洗濯物、電球の色、植物、すだれ、カーテンの色。

修繕工事なのでしょうか?ベランダが隠されていいて逆に気になります。

諸先輩方から、今回の企画を体現しているのも「その38チーム」だよとお褒めの言葉をいただいたことだけを胸にしまいます。
それ以外のことは一度忘れます。

間に合わせたい「下見」までに!4/4.5が永遠に来なければいいのにと思ったり、逆に楽しみだったり。

この現場記録をシェアする

ブルドッキングヘッドロック Extra number

コンストラクション ダイアグラム・オーバー ザ ディメンション
~108の、建設と解体を繰り返す未遂の構想について~

2017年4月16日(日)~22日(土)
全12ステージ
@下北沢 小劇場B1